友安一成・径子 情報発信ブログ "一会"

一会

アルパイン? 山羊の『メイ』さんのはなし

投稿日:2009.08.28

今日は山羊のメイさんを紹介します。

GW 2009 広島 010

メイ。9歳、2009年春。

2000年の春、5月の風に乗って突然に彼女はやってきた。艶やかな黒に白が美しい。

私が小さい頃には身近な存在だった。いつの間にか目にすることがなくなって、いまどき山羊を飼うなどはかなりの変わり者に見えるらしい。山羊を飼っている話をすると、大概の場合喜んで興味を持って頂ける。それに私自信を理解していただく一助にもなる。「そういえばなんとなく山羊に似ていますね」まで話は進む。中に「それ食べるんですか?」と聞かれることもある。この人の場合説明が難しく正しく伝わらない。

父が残してくれた山林や田畑があって、絵を描きたいと思った私は残念ながら稲作の方法を身に付けることが出来なかった。田畑の雑草の管理に途方にくれていた時(草刈り機で刈ること自体は大好きなのだが)、新聞の記事で山羊が雑草の管理が出来るらしいことを知った。知り合いを頼って隣の大和町のHさんからお譲りいただけることになり、ご夫妻でメイを連れてきていただいた。初対面のメイに私共が大喜びをしている時に、Hさんの奥様がそっと目頭を抑えていらっしゃったのを忘れることが出来ない。

不純なこの動機はすぐに消えて、その日から限りなく人間に近い(多くの場合それ以上の)共同生活者になった。やがて子供が生まれた。山羊の乳房は二つで人間とおなじと思っていたらいきなり三つ子が生まれた。動物の子供は必ずそうだが子ヤギは特にかわいい。

しばらくの間格闘してみたが、やはり4匹では生活の設計が成り立たない。覚悟が足りなかったと忸怩たる思いは今もあるがHさんに引き取っていただくことになってしまった。その日今度は家内が泣いていた。

ちなみに家内は思いのたけを飼い方に籠める人で、その工夫が日々の生活の方法になる。時々制作が疎かになる傾向。

ところで山羊は何年生きるのか。Hさんにお尋ねしたことはないが、

このあと私共とはかなりいい勝負になるかも知れない。

次回は愛犬『(俵屋)宗達』のはなし。乞うご期待。